ネットショップ(楽天市場)の開設について
サービスの認知拡大のために
みなさんは普段、Amazonや楽天市場などのモール型のECサイトを利用していますでしょうか? 私はもっぱら楽天市場を使っています。というか「楽天モバイル」「楽天カード」「楽天証券」「楽天銀行」「楽天損保」などなど… の利用者で完全に楽天経済圏に取り囲まれた人になっています 笑
こういったECサイトには毎日多くの人がアクセスをしてきます。楽天市場は頻繁に、というか毎日と言っていいほど、何かしらキャンペーンを打っていて購買意欲を掻き立てられます。競合も多いですが一気に多くの人の目に触れるチャンスがあります。
ということで、普段は利用する側ですが、こうやってサービスを売ろうとする側に立つと「出店するのってどうなのかな?」と思うわけであります。いつもお客として利用している楽天市場に出店する費用はどんなものなのか、実際に検索をかけてみました。
楽天市場への出店費用
結論、想像以上に高かったです(笑) 普段、楽天市場で安く買わせてもらっていますが各店舗さんの努力の結晶だったのですね。以下に記載する情報は2024年6月18日時点に公式サイトに記載されていた内容となります。
楽天市場の規模感
もうこの数字を見れば、規模の大きさが分かりますね。単純計算で1日160億円以上も売り上げが立っているということでしょうか。出店店舗数に関してはAmazonが14万店舗、Yahoo!ショッピングが120万店舗と比較的少ないように見えますが、これは「費用」が関係しているように思えます。楽天市場の出店は後述しますが結構かかりますので。裏を返せば、楽天市場に出店している店はある程度初期投資をしているので本気度が他社サイトと違うのではないでしょうか。
楽天市場の出店費用
一番気になる費用についてですが、モール型ECサイトの出店側としては素人ゆえ、料金体系が複雑で理解するのが難しいです。ちゃんと読んで記載しますが間違っていたらすみません。。。
概要
出店の料金体系は、基本料金(月額出店料)+システムサービス利用料金+楽天ペイ(楽天市場決済)利用料の3つを足して算出します。「基本は」です。実際はこの他にもイレギュラーパターンやポイント原資関連などモリモリです。
月額出店料
目指す月商や作りたい自店のページのイメージによって変わってきますが、ここではネットショップ運営が初めての事業者におすすめの一番安いプラン「がんばれ!プラン」を例にとって進めたいと思います。登録可能商品数やサイトへ登録できる画像容量に上限があったりします。また月額利用料が安い分諸々の料率が他プランよりも高めに設定されています。で、このプランの場合、月額利用料は
25,000円
なんですが、支払いは年間一括払いのみ。要するに
25,000円 x 12ヵ月 = 300,000円
と、まとまった資金が必要です。ちなみに、これ税別です。 え?笑
システムサービス利用料金(システム)
システムサービス利用料金(公式サイトにこう書いてあるけど、なんで他は○○料なのにこれだけ○○料金なんでしょう)は、課金対象額 x 適用料率で算出されます。商品がパソコン経由で購入されたのか、スマホ経由で購入されたのか、月間売上がいくらだったのか、によって細かく料率が決まっています。
はじめたばかりの頃はあまり見られないでしょうから、一番料率の高いところでモバイル経由なら7.0%、パソコン経由が6.5%. 例えば、モバイルから10万円、パソコンから10万円をひと月で売り上げたとしたら、
10万円 x 7.0% + 10万円 x 6.5% = 13,500円
となります。
しかもこれ、いじわるなのが、例えばパソコン経由で130万円売上たとすると
130万円 x 5.5% → ✖
ではなく、
50万円 x 6.5% + 50万円 x 6.0% + 30万円 x 5.5% → 🙆♂️
と計算します。かかりますね~
システムサービス利用料金(楽天ポイント)
システムサービス利用料金はこれ以外にも私も大好きな「楽天ポイント」関連の利用料があります。楽天市場で会員が買い物をすると基本的に購入代金の1%ポイントが付与されます。いろんなキャンペーンがあってこれが最大で46倍付与とかになるのですよね。で、ベースの1%付与分。これは店舗側が負担するシステムとなっています。知らなかった…
楽天ポイント原資負担 = 楽天会員の購入代金(税別)x 付与率(通常1.0%)
これお店が負担していたとは。気を付けなければいけないのが、販売商品を「送料込」としている場合、店側が実質負担している送料もポイント付与時に加味されます。送料別にしていればその部分にはポイント付与されません。私はお客の立場で商品を探すときに基本、送料無料から見ていきますけど。
システムサービス利用料金(取引の安全性・利便性)
そして、あともう一個。「モールにおける取引の安全性・利便性向上のためのシステム利用料」がかかります。
月間売上高 x 0.1%
税金は別途必要です。
システムサービス利用料金(アフィリエイト)
そして、まだありました。「楽天スーパーアフィリエイト」利用料。パートナーサイトに掲載されたリンク経由の売上についてはパートナーに成果報酬を支払う必要があるので、その報酬分を支払ってね、あとは楽天のシステム使ってるから手数料もよろしくね、という利用料です。販売した商品のジャンルや売上高によって細かくテーブルが分かれています。例えば、アフィリエイト料率が2.0%の商品のアフィリエイト経由の売上高が10,000円の場合、
パートナーサイトへの成果報酬 10,000円 x 2.0% = 200円
楽天へのシステム利用料 200円 x 30% = 60円
の2つがかかってきます。私はいつもハピタス経由で買い物をしているのでお店が報酬と利用料を支払ってくれているんですね…
楽天ペイ(楽天市場決済)利用料
この決済利用料は月間決済高(楽天市場での販売額)と平均決済単価によって変わってきますが、2.5~3.5%の間で設定されています。「楽天ペイ」と書いてありますがあのQRコード決済の「楽天Pay」とは別ものみたいです。楽天市場で決済されている、という意味みたいです。なので、楽天Payで決済された額ではなく楽天市場で月間に決済された金額に対して料率をかけて算出することになります。要するに月間売上高に対してかかってくる費用ということですね。
まとめると
いろいろと書いてきましたが本当にかかる費用が多いものです。月間売上高を55万円と仮定します。アフィリエイト経由ではなく直サイト購入で平均決済額は7,000円未満であったとします。この場合の費用は下表の通りとなります。
合計すると、87,355円となります。
これは売上高550,000円のうち約15%を占めています。仮定した月間売上高が低いので各種料率が高いです。残りの85%は、原価・送料・包材費などの諸費用、そして利益となります。平均単価5,000円なら月に100個以上(一日あたり3個以上)売れる必要がありますね。仮に利益率を2割としたら、11万円。平均して毎日3個、連絡やり取り・制作・製本・梱包・発送を一人で請け負って手元に残るのはよくて11万円。収入がゼロよりは圧倒的に良いですが、売上から利益率まで理想的な数字で見積もった仮定にすぎませんね。
いや、そうなるとそもそもの金額設定が安いのでは?となりそうです。ECサイトだけは高めに設定してもよいでしょうけど、そこには競合がひしめき合っていて消費者は簡単に価格の比較ができるので、金額はとてもシビアに見られるでしょう。本当は「価格」じゃなくて「価値」が大切なんですけどね。
結論
今回は楽天市場への出店は見送ろうと思います。一括で30万円の支払いが必要なのが一番のネックです。Amazonは月額固定費が約5,000円程なのでトライアル的な感覚での出品ができるかもしれません。このあたりは引き続き検討していきたいと思います。
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